韓国、外国人患者のオンライン診療を制度化へ — 施行は2027年
2026年5月26日に公布された改正法により、韓国の登録医療機関は外国人患者に対し初診を含むオンライン診療と処方が可能になります。施行時期と適用範囲を保健福祉部の公的資料で確認します。
渡韓して施術を受ける際、最も解消しにくい不安が「帰国後の対応」です。滞在日数が限られるため、事前の相談時間も、帰国後の経過確認の手段も十分に確保できないという構造的な問題がありました。2026年5月26日、韓国政府はこの点に正面から対応する改正法を公布しました。ただし公布と施行は別であり、その違いがここでは決定的に重要です。
外国人患者は韓国の医師にオンラインで診てもらえますか。
新制度としてはまだできません。2026年5月26日に「医療海外進出及び外国人患者誘致支援に関する法律」の改正法が公布され、法的根拠が設けられました。保健福祉部によれば、施行は公布から1年を経過した日から、すなわち2027年からです。
公布は成立した法律を公表することであり、施行はそれが効力を持ち始めることです。韓国では下位法令(施行令・施行規則)を整備するために両者の間に期間を置くのが通例で、保健福祉部も現在その準備を進めているとしています。施行までは、韓国の医療機関が外国人患者を遠隔で診断・処方する法的な経路は存在しません。
改正法で具体的に何が認められるのですか。
外国人患者誘致医療機関に所属する医師・歯科医師・韓医師が、情報通信技術を用いて、継続的な観察、相談・教育、診断および処方を行えるようになります。対象は外国人患者の事前・事後管理で、初診の患者も含まれます。
日本から渡韓する患者にとって意味が大きいのは、この「事前・事後」という範囲です。保健福祉部は、韓国滞在期間が短い外国人患者に対する事前相談と帰国後の事後管理サービスの必要性が継続的に指摘されてきた、と改正の背景を説明しています。もう一点は初診が含まれることで、これが韓国国内の患者に適用される規定との最大の違いです。
| 韓国国内の患者 | 外国人患者 | |
|---|---|---|
| 根拠法 | 医療法 | 医療海外進出及び外国人患者誘致支援に関する法律 |
| 施行 | 2026年12月 | 2026年5月26日の公布から1年後 |
| 患者の範囲 | 再診患者が中心 | 初診患者を含む |
| 医療機関の範囲 | 医院級が中心 | 医院級または病院級 |
保健福祉部は、別の法律が必要だった理由を明示しています。改正医療法により韓国国内の患者にはオンライン診療が認められましたが、その範囲が再診患者と医院級医療機関を中心とするため、外国人患者には適用が難しく、別途の規定が必要だった、というものです。
どの医療機関でも受けられるのですか。
いいえ。外国人患者誘致医療機関として登録された医療機関に限られます。海外の患者を診療・誘致する医療機関には既に登録義務があり、改正法はさらに、オンライン診療の手続き・方法に違反した場合は誘致機関の登録取消などの対象となる管理規定を設けています。
美容医療の多くが医院級で行われている以上、この適用範囲は実務上ほぼすべての渡韓美容医療に関わります。改正法はまた、オンライン診療と医薬品処方が可能な外国人患者向けの支援システムを構築でき、専門機関への委託運営も可能とする規定を置いています。その運用方法は下位法令で定められる予定です。
渡韓を検討している人にとって何が変わりますか。
2027年以降は、渡航前の相談と帰国後の経過確認が、規制上の位置づけを持たない私的な連絡ではなく、施術を行った医療機関が法的枠組みのもとで提供するものになります。それまでは現状のままで、運用の詳細もまだ定まっていません。
同じ改正では、患者向けではなく業界向けの変更も行われました。医療海外進出の申告対象が、医療機関開設者に加えて非営利法人および商法上の会社(病院経営支援会社を含む)まで拡大され、また保健福祉部が毎年実態調査を実施する法的根拠が新設されています。
よくある質問
- 今すぐ韓国の医師にオンラインで診てもらえますか。
- 新制度としてはできません。根拠となる改正法は2026年5月26日に公布され、保健福祉部によれば施行は公布から1年を経過した日からです。
- 渡韓前にオンラインで相談できるようになりますか。
- 改正法はそれを想定しています。施行後は、情報通信技術による事前・事後の管理が、初診患者を含めて認められます。
- 帰国後に韓国の医師から薬を処方してもらえますか。
- 改正法は遠隔で認められる行為に診断および処方を含めており、処方が可能な支援システムの構築も規定しています。具体的な手続きは今後定められます。
- どの医療機関でも対応できるのですか。
- いいえ。外国人患者誘致医療機関に所属する医師・歯科医師・韓医師が、医院級または病院級の医療機関で行う場合に限られます。手続き違反は登録取消の対象になり得ます。
- 韓国国内の患者向けのオンライン診療とどう違いますか。
- 国内患者向けは医療法に基づき2026年12月施行で、再診患者と医院級が中心です。外国人患者向けは別の法律で、初診患者も含まれます。
出典
- “외국인환자도 온라인으로 진료받는다” 비대면 진료로 더 가까워진 K-의료 — 보건복지부 (保健福祉部), 2026-05-26 (確認日 2026-08-22)
- 2025년 외국인 환자 유치 200만 돌파 아시아 의료관광 ‘중심국가’ 도약 — 보건복지부 (保健福祉部), 2026-04-24 (確認日 2026-08-22)